むし歯や歯周病を予防し、長く自分の歯を健康に保つためには、毎日の食事から歯をサポートすることが重要です。
本記事では、歯を強くする食べ物と、逆に歯に悪影響を与える食べ物について、理由とともに詳しく解説します。
目次
■歯を強くする食べ物とは?|その理由と効果
◎カルシウムを多く含む食品
カルシウムは歯にとって重要な栄養素で、歯の表面のエナメル質や、その内部の象牙質の形成に欠かせません。乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)、小魚(ししゃも、いわしの丸干し)などは特におすすめです。
◎ビタミンDでカルシウムの吸収をサポート
ビタミンDは腸でのカルシウム吸収を助け、歯や骨の健康を維持する上で非常に重要です。鮭、サバ、きくらげ、干し椎茸などに多く含まれます。
◎ビタミンCで歯ぐきを強く
強い歯だけでなく、歯を支える歯ぐきの健康も大切です。ビタミンCは歯ぐきのコラーゲン生成を促し、歯周病予防に役立ちます。ブロッコリー、キウイ、いちご、赤ピーマンなどを積極的に取り入れましょう。
◎リンとマグネシウムも忘れずに
リンはカルシウムとともに歯の構成成分になり、マグネシウムはカルシウムの代謝に関与します。大豆製品やナッツ類、全粒穀物から摂取することができます。
◎硬い食品で唾液を促進
繊維質の多い野菜(ごぼう、れんこん)、するめ、りんごなどの噛みごたえのある食品は、噛む回数が増え、唾液分泌が促進されます。唾液はむし歯の原因となる酸を中和し、むし歯や歯周病を防ぐ自然の防御機能です。
■歯に悪い食べ物とは?|その影響と注意点
◎糖分の多い食品・飲料
チョコレートや飴、ケーキ、清涼飲料水などに含まれる糖分は、むし歯菌のえさとなり、酸を出してエナメル質を溶かします。頻繁に口にすることで、むし歯のリスクが高まります。
◎酸性の強い食品・飲み物
レモン、グレープフルーツ、炭酸飲料、酢の物などの酸性食品は、歯の表面を溶かす「酸蝕症」の原因になります。特に就寝前に摂取するのは控えたいところです。
◎粘着性のある食品
キャラメルやグミ、ドライフルーツなどは粘着性があるため歯に長時間残りやすく、むし歯菌が繁殖しやすくなります。食べた後は早めの歯みがきやうがいを心がけましょう。
◎柔らかすぎる食品ばかりの食生活
現代の食生活では、パンやパスタ、ハンバーグなどの柔らかい食品に偏る傾向があります。噛む回数が減ることで唾液が減り、むし歯や歯周病のリスクが高まる原因となることもあります。
■歯に悪い食べ物は「絶対ダメ」ではない?
歯に悪影響を与えるとされる食べ物も、「絶対に食べてはいけない」わけではありません。ポイントは摂取頻度とケアです。たとえば甘い物を食べた場合でも、すぐにうがいをしたり、時間を決めて食べたりすることでリスクを軽減できます。
「歯に悪い」と言われる食品も、食生活の一部として楽しみつつ、バランスの取れた栄養摂取と正しい口腔ケアを行えば、十分健康な歯を保つことができます。
【毎日の食事で強い歯を育てよう】
歯を強くするには、カルシウムやビタミン類を意識したバランスの良い食事が基本です。一方で、糖分や酸を多く含む食品には注意が必要ですが、適度な工夫でうまく付き合うことも可能です。
強い歯と健康な口腔環境を保つために、日々の食事を見直し、歯に優しい生活を心がけてみてはいかがでしょうか。