子どもの歯並びが悪い状態を放置すると、さまざまな悪影響やリスクが生じることがあります。今回は子どもの歯並びの乱れが及ぼす悪影響とその放置によるリスクについて詳しく解説します。
目次
■歯並びの乱れが及ぼす悪影響
◎咀嚼機能の低下
歯並びが悪いと、食べ物をうまく噛むことができなくなります。さらに咀嚼が不十分だと、消化器官に負担がかかり、消化不良や胃腸のトラブルを引き起こす可能性があります。また、食べ物をしっかり噛まないことによって、栄養の吸収率が低下することもあります。
◎正しい発音ができなくなる
不正咬合が原因で、正しい発音ができなくなることがあります。特に、「さ行」や「た行」「ら行」の発音が難しくなり、子どもの言語発達に影響を及ぼすことがあります。これにより、コミュニケーション能力の発達が遅れるリスクが生じます。
◎歯の健康への影響
歯並びが悪いと、歯みがきが難しくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。特に、歯と歯の間や歯の裏側などの歯ブラシが届きにくい部分に歯垢(プラーク)が溜まりやすくなります。これが原因で、歯の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
◎顔の形の歪み
不正咬合が原因で、顎の発育が不均衡になることがあります。これにより、顔の形が歪み、美容面でも問題が生じる可能性があります。顔の歪みは、心理的なストレスや自尊心の低下にもつながることがあります。
■歯並びの乱れを放置するリスク
◎長期間の治療が必要になる
子どもの歯並びの乱れを放置すると、治療が遅れてしまい、結果として治療期間が長くなる可能性があります。早期に治療を開始すれば、比較的短期間で問題を解消できることが多いですが、放置すると治療が複雑化し、長期間にわたる矯正治療が必要になることがあります。
◎将来的に治療費がかかる可能性がある
放置することで、治療が複雑化し、治療費が増加するリスクがあります。早期に問題を発見し、適切な治療を行うことで、治療費を抑えることができますが、放置すると費用がかさむことがあります。
◎心理的な影響
歯並びの乱れが原因で、子どもが自分の見た目にコンプレックスを抱くことがあります。これが原因で、自己肯定感が低下し、社会的な活動にも消極的になることがあります。早期に問題を解決することで、心理的なストレスを軽減し、子どもの自信を回復することができます。
◎その他の健康問題
不正咬合を放置することで、頭痛や顎関節症、肩こりなどの健康問題が生じることがあります。これらの症状は、日常生活に大きな影響を与えることがあり、子どもの生活の質を低下させるリスクがあります。
【子どもの歯並びは健康のために早期に改善することが大切です】
子どもの歯並びの乱れは、咀嚼機能の低下や発音の問題、歯の健康への影響、顔の形の歪みなど、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、放置することで治療期間が長くなり、治療費が増加するリスクがあるほか、心理的な影響やその他の健康問題も生じることがあります。
子どもの健全な成長と発達をサポートするためにも、歯並びの乱れに対して対策を行うことが大切です。