銀歯の見た目が気になる、笑ったときに金属が見えてしまう──そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
近年では「セラミック治療」が進化し、自然な白さと耐久性を両立できるようになっています。
この記事では、セラミックの詰め物・被せ物の種類や特徴、金属アレルギーへの配慮などをわかりやすく解説します。
目次
■セラミック治療とは?
セラミック治療は、むし歯治療後の詰め物や被せ物を白く自然な素材で仕上げる方法です。見た目だけでなく、機能性や体への優しさも重視される点が特徴です。
セラミックとは、陶器に似た性質を持つ医療用素材で、透明感と高い審美性が魅力です。金属を使用しないため、時間が経って歯ぐきが黒く変色することもなく、長期間にわたり美しさを保つことができます。
■セラミックの詰め物・被せ物の種類
一口に「セラミック」と言っても、使われる素材や加工方法によって特徴は異なります。ここでは当院でも取り扱いのある代表的な3つのタイプを紹介します。
◎オールセラミック(e-max)
全てがセラミック素材で作られており、透明感が高く、天然歯に近い自然な見た目が再現できます。金属を一切使わないため、金属アレルギーの心配もありません。前歯の治療など、見た目を重視する部位によく適応されます。
◎メタルボンド
金属のフレームにセラミックを焼き付けて作られた被せ物です。
表面がセラミックのため自然な見た目に仕上がり、金属フレームによって高い強度と耐久性を備えています。
ただし、オールセラミックに比べるとやや透明感が劣る点や、金属を使用しているため金属アレルギーの方には不向きな場合があります。
◎ジルコニア
非常に強度が高く、奥歯やブリッジにも使用できる素材です。
見た目も自然で、耐久性と審美性のバランスに優れています。
最近では「人工ダイヤモンド」とも呼ばれ、注目が集まっています。
■銀歯との違い
銀歯とセラミックの違いは「見た目」だけではありません。体への影響や耐久性にも違いがあります。
◎見た目の自然さ
銀歯は光を反射し、どうしても人工的な印象になってしまいます。
セラミックは白いため、周囲の歯と自然に調和し、笑ったときや会話の際に金属が目立つ心配が少ないです。
◎金属アレルギーのリスク
銀歯に使用される金属(パラジウムやニッケルなど)は、長期間の使用で体内に溶け出すことがあります。
その結果、アレルギー反応や歯ぐきの黒ずみを引き起こすケースもあります。
セラミックは金属を使わないため、体に優しく安心です。
◎耐久性と再治療のリスク
セラミックは経年変化が少なく、変色や劣化に強い素材です。
一方、銀歯は金属が劣化しやすく、すき間からむし歯が再発することがあります。
長期的な視点で見ても、セラミックはメリットが多い治療法なのです。
■セラミック治療を検討する前に
セラミック治療は見た目も美しく、機能面にも優れていますが、セラミック治療は自費診療となります。治療を検討する際は、費用や適応部位についても確認しておきましょう。
歯科医院では、症例や予算に応じた素材の提案を受けられるため、まずは相談してみるのがおすすめです。
【ご自身の希望に沿ったセラミックが見つかりますように】
銀歯の見た目が気になる方にとって、セラミックは自然で美しい仕上がりが得られる理想的な選択肢です。
オールセラミック、ハイブリッド、ジルコニアなど素材によって特徴が異なるため、見た目・強度・費用のバランスを考えながら選ぶことが大切です。
金属アレルギーのリスクを避けたい方や、長く美しい歯を保ちたい方には、セラミック治療は検討の価値がある治療ではないでしょうか。ご相談も含め、ご不明な点がある方はお気軽にお尋ねください。