大人になってから歯を失うことは、多くの方が不安に感じる点です。歯が抜ける原因はさまざまあり、年齢とともにそのリスクは高まります。
この記事では、歯が抜ける原因や年齢ごとの傾向について詳しく解説し、健康な歯を保つための予防策を提案します。
目次
■歯が抜ける原因
◎歯周病
歯が抜ける一般的な原因の一つとして多いのが、歯周病です。これは、歯を支える歯ぐきや骨が炎症を起こす病気で、進行すると歯を支える骨が少なくなり、最終的には歯が抜けてしまいます。歯周病は、特に30代から40代にかけて増加し、早期発見・早期治療が重要です。
◎むし歯
むし歯が進行すると、歯質や神経がむし歯に侵され、歯の構造が弱まってしまいます。
放置すると歯の根っこに炎症が起き、最終的に抜ける原因となることがあります。定期的な歯科検診と適切なブラッシング、フロスの使用により、むし歯を予防することができます。
◎外傷
事故やスポーツなどによる外傷は、歯が抜ける原因の一つです。特に前歯は衝撃を受けやすく、抜けてしまうリスクが高い部分です。
◎加齢
加齢に伴い、歯を支えている骨の密度が減少し、歯が抜けやすくなることがあります。骨の健康を維持するために、カルシウムやビタミンDの摂取が重要です。
■年齢ごとの歯を失う傾向
◎40代
厚生労働省の令和4年歯科疾患実態調査によると、40代では平均して約1.5本の歯を失うとされています。この年代では、生活習慣の見直しと定期的な歯科検診が大切です。
◎50代
50代になると、歯を失う本数は約2.5本に増加します。この年代は、歯周病の進行が顕著になるため、定期検診での早期発見と治療が重要です。
◎60代
60代では平均して約3本の歯を失います。加齢による骨の減少が影響し、歯の健康維持が難しくなるため、栄養管理と適切な口腔ケアが求められます。
◎70代
70代になると、失う歯の本数は約8本に達します。この年代では、定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニングが特に重要です。歯を失った場合の治療法には複数の選択肢があり、個々の症例に応じて歯科医師が適切に判断します。
◎80代以降
80代以降は、多くの方が何本かの歯を失っていることが多いです。噛む力が弱くなるため、食事の質や量に影響が出ることがあります。栄養バランスを考慮した食事と口腔ケアが重要です。
■歯を失わないための予防策
◎定期的な検診の受診
歯科医師による定期的な検診は、歯周病やむし歯の早期発見に役立ちます。特に中高年以降は、歯の健康状態を定期的に確認することが推奨されます。
◎毎日の口腔ケア
正しいブラッシングとフロスの使用は、歯周病とむし歯の予防に不可欠です。食後や就寝前の口腔ケアを習慣化しましょう。
◎健康的な生活習慣
栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動は、全身の健康に寄与し、歯の健康にも良い影響を与えます。また、喫煙は歯周病を悪化させるため、禁煙に努めることが重要です。
【歯を失わないために、日頃のセルフケアと歯科検診の受診が大切です】
大人になってからの歯の健康は、多くの要因に影響されますが、適切なケアと生活習慣により予防することができます。年齢に応じた対策を講じ、健康で美しい歯を維持していきましょう。
定期的な歯科検診と日々の口腔ケアを怠らず、健康な歯を長く保つことができるよう心がけましょう。